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介護者の心に効く、「架空Bar」

父ヒロシが入院して1ヶ月過ぎました。

入院先に通うなど新しくやらなければならないことが増えることに加え、容態の変化をいつも心配しているような状況って、なかなか心と体が休まらないものですね。

Facebookでちょっぴり弱音を吐いたら、たくさんのお友達から励ましの言葉をいただきました。本当にありがたいことです。

その中で、「よかったら、『架空Bar』、やりませんか?」と誘ってくださったのは、お仕事仲間のKさん。
架空Bar? 初めて聞く言葉です。

架空Barというのは、Kさんが介護をしているお友達と始めた電話でのやり取りのことだそう。
まるでBarのカウンターでよもやま話をするかのように、電話で愚痴や今の気持ちなど、お互いにいろいろなことを語り合うのだそうです。

これは面白そう! さっそくやってみました。

昨日の開店(=電話をかける)時刻は、家事などが一段落した22時。
珍しく傍らにお酒を置き、ゆったりした姿勢で、いざスタート。
しゃべりもしゃべったり、終わってみたら1時を過ぎておりました!

(そんな長時間の滞在(=通話時間)にもかかわらず、「楽しかったね。また開店しようね!」と言ってくださるKさん、本当にありがとうございました。)

思い切って今の気持ちや状況をお話しすることでスッキリできたし、人生の先輩でもあるKさんの体験談、考えを聞かせていただいて、介護や看護の新しい知恵を得ることもできました。もちろん、介護とは関係のない楽しい話も(*^^*)。

介護や看護に忙殺されていると、話をするのがどうしても家族や医療関係者中心になります。
それもとても重要なことなのですが、それとは別に、「同じ経験をしている方」との分かち合いって大切だなあ、何よりも介護者の心を癒すものなのだなあ…と実感しました。

「架空Bar」というネーミングも素敵ですよね。
ただ「電話で話す」というよりも、何か特別な時間を過ごせる感じ。
家からは一歩も外に出てないのだけれど、その時間だけは、「Bar」という非日常空間に身を置いているような気持ちになれました。
こういうちょっとした「遊び心」も大切なのかも…。

「遊び心」ついでにもう一つ。
育児中のママたちのつながりは、「ママ友」。
じゃあ、介護している人たちのつながりのことは、なんて呼ぶ? 
そんなことを、三好さんと話したことがあります。

その時に出てきたネーミングが、「よろ友」。
「『養老』の友達」、「話を聴いてね、『よろ』しく友達!」、「ちょっと油断すると介護する自分も『よろ』っとしちゃうから、互いに気をつけようね、友達」っていう意味です。

ひそかに、はやらせようと思っています(笑)。

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脳内にこんな光景が出現しました


<<濱野裕貴子(はまのゆきこ)自己紹介>>
キャリアカウンセラー。夫と二人暮らしですが、同じマンションに東日本大震災後に上京してきた実父母がいて、日々介護もしています。タイトル写真は父ヒロシ34歳、私0歳の時です。