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男のオトナの思春期 男の変わりドキ!⑪ 「鍛えて、命の革命を」

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「鍛えて、命の革命を」

 ローリングストーンズのミック・ジャガーは、この夏で73歳。そろそろ腰痛に悩まされ、糖尿病を心配する年頃ですが、全くそんな様子はありません。身長178㎝。体脂肪、実に8%。
 「45歳を過ぎてまだ『サティスファクション』を歌ってるくらいなら死んだ方がましだ」と言っていたにも関わらず、今なおステージ上で走り回っています。
 
 昔は「27クラブ」と言うジンクスがありました。ジミ・ヘンドリックスやジム・モリソンと言ったミュージシャンが皆27歳で死んだのです。それを乗り越えたとしてもフレディー・マーキュリーもマイケル・ジャクソンも皆早逝してしまいました。
 ところがここにきて人並みはずれて元気にミュージシャンが多数いる。
 ポール・マッカートニー74歳、スティング64歳、ロッド・スチュワート71歳、KISSのジーン・シモンズが66歳。みなさん「生きている」だけでなく現役で、20代の頃と変わらぬ容姿でステージに立っている。この驚異的なアンチエイジング・ロッカーの健康法を集めたのが本書です。

 まずミック・ジャガー。彼のお父さんは体育講師で、イギリスではバスケットボールの第一人者でした。ミックはその父の影響を受け、3歳でバーベルの握り方を覚え、学生時代は腹筋、腕立てと裏庭を20周走ってからではなければ外出を許されませんでした。その父の影響もあって健康管理は徹底的。バレエで体のバランスを整え、ウェイトリフティングとランニングを欠かさない。食事の中でも特筆すべきはオーガニック製法のアボガドを多く摂取していること。夜11時に寝て6時に起きる生活を守っています。ローリングストーンズの不良イメージとはかなりかけはなれています。

 ポール・マッカートニーの健康管理もお見事。最愛の妻リンダを乳がんでなくしたのが21年前。彼女と始めたベジタリアン・ライフを今なお続けて、肉も魚も口にしません。自分で食べる野菜は自分でつくる。暇になると農場で土にまみれる英国の紳士「カントリージェントルマン」がポールの本当の姿です。

 元教師のスティングもオーガニックな作物を自分で作っています。さらに彼はヨガの中に音楽との共通点を見いだして、アシュタン・ヨガやインドの経典に書かれているトントリック・ヨガなども実践。ロッカーよりもヨギーといった方がいいほどです。

 社会に反抗し、大人が眉を潜めたロッカーたち。その彼らは現在、自らの「老い」と抗い、挑戦を続けています。早逝して若い時代の写真しか残さないミュージシャンもいれば、70歳をすぎて、体脂肪8%の肉体をキープしながら私たちに希望を与えてくれるロッカーもいる。
 彼らは皆、「社会」を音楽で「革命」することにはじまり、今では音楽を続けることで、生涯を現役で生きる「命の革命」を起こしているように思えます。
 これぞまさに、男の変わりドキ!ではないでしょうか。
 転がる石のように、変化し進化するミック・ジャガーにグズグズしないで変わるすばらしさを見るのです。お手本にしたいものです。

 ※参考資料「生きてるぜ!ロックスターの健康長寿力」(大森庸雄著)
 

<ひきたよしあきプロフィール>
1960年生まれ
株式会社 博報堂
クリエイティブ・プロデューサーとして働く傍らで、明治大学で講師を勤める。現在朝日小学生新聞にコラム「机の前に貼る一行」日経ウーマンオンラインに「あなたを変える魔法の本棚」を執筆中。著者に「あなたは言葉でできている」(実業之日本社)「ゆっくり前へ ことばの玩具箱」(京都書房)」最新刊「大勢の中のあなたへ」(朝日新聞出版)がある。 

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